<症状>
60代 男性
1日中PC作業をする生活のため、慢性的に肩や背中にコリがあった。
1年前から長距離の移動が加わって、強い痛みが出現するようになった。
最初のころは移動中もPC作業をしていたが、痛みが強いため、今はやらないようにしている。
症状が強くなったらマッサージなどにいって対処していた。
<分析>
姿勢は上部交差姿勢で、後頭下筋群の緊張が強い。
可動域は頚椎の回旋制限、胸椎の伸展制限がある。
筋緊張も加わり、可動域は狭いものの動作時に痛みは出現しない。
腰部の筋緊張も強く、腰椎にも回旋制限がある。
整形学検査では特に異常なし。
<施術>
胸部筋、後頭下筋群の筋緊張が強く、その部分を念入りに緩めていった。
頚椎・胸椎の動作を確認しながら、胸椎を矯正した。
腰部・骨盤周囲の筋も緩めていき、腰椎を矯正した。
<考察>
今回の症例は、左側の緊張により、右側の背部筋に伸張性のストレスがかかったことでコリや痛みが出現し、胸椎の伸展制限が重なって頚椎・胸椎の連動性が低下し、頚部の筋肉にも強いストレスがかかっていたことで首と背中に痛みが出現したと思われる。
また、作業姿勢の問題も重なり、骨盤を寝かせるようになってしまったことも、今回の痛みにつながっている。
施術を繰り返して、筋骨格の連動性を向上していくとともに、日常生活からも改善が必要なところにも踏み込んで、症状の改善のため施術を継続していく。