症状

40代 女性
慢性的に肩こり、腰痛があり、2~3か月ほどマッサージに通った。
思うように症状が改善しなかったことから来院。
運動不足が原因と思いヨガをやっているが、その時に腰痛を感じる。
仕事柄座って作業をすることが多く、その時は足を組んでしまう。
常に痛みがあるわけではないが、上を向いた時に首から肩に痛みがあることもある。

分析

姿勢は、頭が前に出ていて、やや右に傾いている。
頭を押し、首に対して圧迫を加えると首に痛みがあり、
首を右に傾けたまま圧迫すると右の肩甲骨の内側に痛みが出現。
肩甲骨の内側を押しても同じような痛みは出現しない。
身体を前後に倒してもらうと、反った時に腰の中央部に痛みが出現。
殿部(お尻)は右側の筋力が左側に比べ弱くなっている。
胸椎の伸展(反らす)動きに制限があり、胸、首の筋肉に緊張と圧痛がある。
大腰筋にも緊張と圧痛がある。

施術

胸椎(背中)を反らす動きが弱いため、背中の緊張を取りつつ、反らす動きをつける。
右に傾いている首は緊張を取りながら、関節を拡げるようにしていき、矯正をした。
骨盤の歪みを矯正後、腰・大腰筋を確認すると、まだ緊張が強かったため、
緩めていき、矯正をした。

筋肉の強い緊張、背中を反らす動きが改善し、状態を維持していくために、
エクササイズを指導していく。


今回の症例は、胸椎の可動性の低下が首、腰に負担をかけたことにより、
症状が出現した可能性がある。
座っているときに足を組んでしまうということで、背中は丸くなりやすい。
その状態では、前後のバランスを取るために、首は前に突出してしまう。
首の筋肉は緊張し、はじめは肩こりだったのが、徐々に関節を圧迫するようになり、
痛みが拡がってしまった。
腰についても丸まった背中が、骨盤を寝かせてしまう。
骨盤が寝て、足を組み、左右のバランスが崩れてしまい、可動性が低下しているところに
ヨガのポーズで負担がかかり、痛みが出現したものと思われる。
座り方によって、痛みなどが様々な場所に現れる可能性があります。
仕事柄座っている時間が長い人は気をつけてください。