症状
右肩・右腕の痛み・しびれを訴え来院。
もともとは左肩にあったしびれが、右肩に移った。
50肩だと思い、肩に湿布を貼り様子をみていた。
湿布を貼ったら楽になるが痛みはある。ビタミン剤も服用している。
仕事柄PC作業が多く、指にもしびれがあり、タイピングが苦痛である。
Webカメラを使ったミーティングも多く、その時の姿勢の悪さを自覚している。
楽になるポジションがみつからず、寝つきが悪い。
顔を上げてのうがいが痛くて出来ない。
分析
痛みを避ける姿勢を取っていて、
左肩が上がり、首は左に傾けている。
背中は伸ばすと痛みがあるため、丸めている。
両手をバンザイしてもらうと、しっかり上がり痛みもない。
頭を押し、首に対して圧迫を加えると、
首、右の肩・背中・肘に痛みが出現。
ベッドに寝てもらうと、仰向けは痛みがあり、
うつ伏せも肘にしびれる感覚がある。
筋力検査では、腕を曲げる、回すのはしっかり力が入るが、
腕を伸ばしたり、押したりするのは力が入らない
施術
頚椎椎間板にかかっているストレスを解放させる。
直接患部を施術すると、激しい痛みがあるため、
背中を起こせるようにし、首、肩の筋肉を緩めていく。
これを繰り返し、少しずつ患部に近づけていく。
3回目の施術では長時間うつ伏せ状態でも苦痛はない状態になり、
6回目の施術では仰向けも可能になった。
現在は施術と自宅でのエクササイズで痛みはほぼ消えたが、
しびれがある状態である。
今回の症例は、頚椎椎間板ヘルニアの疑いがある。
問診時「50肩」ということを言われたが、
肩自体は可動域も問題なく、痛みが再現したわけではない。
頚の検査で症状が再現し、筋力低下・しびれなどの
ヘルニアを疑うような所見があった。
仕事時の姿勢は、Webカメラでのミーティングで
下を向き、猫背になり、首にはストレスがかかっている。
今回は首を痛めた例でしたが、背中、腰、肩などでも起こりうるし、
誰にでも起こりうることです。
改めて、作業姿勢を見直してはいかがでしょうか。