症状
30代 男性
長期に渡る慢性的な腰痛を訴え来院。
小学校4年生の時には腰痛があり、鍼灸や接骨院に通っていた。
当時から不定期に整形外科で検査を受けているが、レントゲン上では問題がなく、MRIなどの画像診断でも同様に問題がない。
常に腰に違和感もしくは痛みがあり、何もない感じがわからない。
腰痛は就寝時、寝起き、デスクワーク中が強く、激しい運動後にも悪化する。
分析
腰部に関して、伸展時に可動域制限が見られるが、他の可動域には問題がなかった。
腰がこっている、張っている様な自覚はあるが、顕著な圧痛は無い。
殿部の筋肉には圧痛があり、股関節の可動性は低下していた。
ウエストに近い骨盤の縁あたりには圧痛があった。
安静時に誘発される腰痛と、運動後の腰痛を切り離し、前者には筋群の正常化、後者には運動学的な均衡を取るようにプランした。
初回から約1ヶ月で10回程度は筋群の正常化を主に行った。就寝時、デスクワーク中の痛みは7割型減少したものの、起床時の痛みは5割程度の回復だった。その後、運動学的な正常化をアプローチに加えつつ2ヶ月後にはゴルフやスキーをやっても腰痛が誘発されない状態になった。共に、安静時の腰痛も軽減し、慢性的な違和感も忘れている事が増えてきている。
以前書いたケースを見て来院されたケースです。
長期的で慢性的な症状を抱えている方は、それなりに理由があると思いますが、中々糸口がつかみにくく、楽になっていく上で痛みの記録をつけてもらう、適切なエクササイズをするなどの付随的なことも含めて生活習慣全体の見直しが必要なこともあります。
ケース・バイ・ケースとはいえ、違った視点という意味で少しでもお役に立てればと強く思います。