症状
49歳、男性、デスクワーカー。
25年前にぎっくり腰をして以来、慢性的な腰痛がある。
今回は在宅勤務で家にいて、段々と痛くなってきた。
今まで3回は大きなぎっくり腰をしている。
10年位前に20キロの減量に成功し、腰痛は落ち着いていたが、
4年前に腰を痛めてしまった。
この時は、腹筋と背筋のトレーニング中に腰が痛くなってきて、
そのまま動けなくなった。
整骨院や鍼へで施術を受け落ち着いたが、
それ以来腰痛の頻度、痛みの強さがました。
硬い椅子に座ると必ずと言っていいほど痛くなるそうです。
また、高い椅子(足がつかないような)でも痛くなるとのことです。
分析
猫背で右肩が下がり、右腰が上がっていた。
腰の後弯が強くなり、へっぴり腰のようになていた。
胸腰部付近の筋肉の過緊張、大腰筋の過緊張、殿筋も過緊張していた。
左の腹筋群の筋膜異常があり、体幹の動きを制限していた。
仙腸関節、腰椎1番、股関節の可動制限があった。
施術
殿筋群、胸腰部付近の筋肉、大腰筋の過緊張へアプローチ。
骨盤の矯正と腰の後弯への矯正を行った。
股関節へはモビリゼーションを行った。
左の腹筋群の筋膜リリースとストレッチを行った。
今回の痛みは、左の腹筋群の筋膜異常と筋力低下により、
右腰への負担が掛かっていたと思われます。
腹筋の問題で腹圧が変化し、痛みを引き起こしたのでしょう。
ある筋肉が筋力低下を起こすと
反対の働き、動きをする筋肉に負担が掛かります。
今回は猫背で腹圧低下が起きていて、
腹筋にうまく力が入らない状態でトレーニングをして、
左腹筋の対称にあたる右腰に負担が掛かり、
痛みが起きたと考えられました。
痛みは違うところが原因で起こるという症例です。
在宅勤務が多くなり、姿勢が悪くなる方が多い中、
このような症例が多くみられます。
気を付けてください。