症状

40代 男性
左肩の痛みを訴えて来院。
4ヶ月前に転倒し肘を打撲した。10日ほどたったあとに腕が上がりにくくなり、徐々に悪化。最近は、夜間寝返りを打ったときに痛みで目が覚めるようになった。
今は痛みの為、腕が上がりにくく、腰に腕が回らない。
整形外科でレントゲン検査を受け、骨に異常はなかったが四十肩と診断された。
夜間痛のため、睡眠不足を強く感じており、夜間痛の軽減と肩の動きを改善したい。

分析

肩の前部、脇の筋肉に強い圧痛があった。
肩の可動域は痛みによってかなり制限されていた。伴って肩甲骨の動きは低下しており、背部の筋肉や左肩周辺の筋肉も緊張が見られた。また、筋断裂を疑わせるような症状は見当たらなかったが、左腕と肩を巻き込む動きで強い痛みがあった。

施術

夜間痛の原因になっている動きを主に、肩関節の可動域を広げるようにアプローチ。関節の可動域が増えることで夜間痛が低下するように施術計画を立てた。また、初回の施術後には寝方(痛む方の下にクッションを入れてもらう)を指示した。3回目の施術後には夜間痛で目が覚めるとこはなくなったが可動域は6割程度にしか回復していなかった。5回目の施術後にはクッションなしでも眠れるようになった。10回目の施術から関節の可動域は8割を超えている。現在更に可動域を戻しつつ、リハビリ、トレーニングを継続中。

今回は割とスムーズなケースでした。夜間痛の改善は寝方などで一時的に対応できるケースと難しいケースがあります。今回は可動域の改善やトレーニング、リハビリがスムーズだったので結果的には良好でした。ともあれ、今年になってから40肩、50肩でお見えになる方が増えているように思います。運動不足や家から出ない生活で肩をあまり動かさない、家で慣れない作業をするなどいろいろな要素はありそうですが、予防するに越したことはないので、肩、肩甲骨周りのストレッチや適度な運動を行ってください。