症状
50代女性
右肩を上げるなど、肩を動かす時に痛むいわゆる五十肩の症状で来院
発症は1年ほど前であったが、当時痛みがあまりに強く、
接骨院を受診したが、治療できる状態でないと断られ、
それから1年ほど経過して以前よりは痛みが和らいできたので
治療を再開しようと思い、来院された。
分析
当初、朝起きた時に激痛を感じたのがきっかけで痛み始め、
現在も朝方には痛みを感じる事が多い。
その他、肩の外転運動、後ろに手を回すなど腕を巻き込む動作で
痛みが発生、他にもふとした時に痛みが出る。
痛みの出る箇所は主に、三角筋のあたりと肩関節の奥の部分。
患者は痩せ型で、特に背中の緊張が強く、
筋力が非常に低下した状態で、肩が上がらないだけでなく、
頭痛や肩こりも併発した状態でした。
施術
肩がうまく上がらない、もしくは痛みを伴う理由は様々ですが、
いわゆる五十肩の原因として多いのが、
関節包と呼ばれる文字通り関節を包んでいる組織が固まってしまい、
関節が柔軟に動かず局所に負荷がかかり痛みが発生するケースが
比較的多くみられます。
さらに、この状態で痛いので動かさずにいると、
ますます固まって悪化していきます。
何故この状態になってしまうかは、
まだはっきりとした原因がわかっていません。
今回の方も、検査でこのケースと判断。
痛いのを我慢してもらいつつ、肩をグリグリと動かしていき、
首と肩甲骨の奥の筋肉を緩めていき、
普段のリハビリについてもいくつかアドバイスさせていただきました。
治療初期段階では、肩より先に頭痛や凝りの方が先に改善され、
よく眠れるようになったとの事。
その後は、良くなったり悪くなったりしつつ、
少しずつ改善に向かっています。
考察
なぜ、ここまで背中が固まってしまったのか、
原因を探るべくお話をいろいろ伺ってみると、
一つ気になるお話がありました。
普段、毎日ではないですがマッサージチェアを使用していて、
長い時は1時間ほど連続で使用しているとのこと。
マッサージチェアの長時間使用はいろいろと危険で、
2016年には国民生活センターから注意喚起も出ています。
断定はできませんが、これが大きな原因ではないかと考えています。
身体に良いと思ってやっている事が、実は悪くさせている例です。
皆様もお気を付けください。