<症状>
50代男性 口を開けると左の顎が痛いと訴え来院されました。
普段から来院してくださっていましたが、今回の症状は、1ヶ月ほど前にスキーへ行き、その際に他のスキーヤーと諸突し痛めてしまったとのことでした。
この方が止まっている時に、左後方からコントロール不能になったスキーヤーがきて衝突。
相手のストックが左側頭部に当たった。
全身と左頭部の痛みで病院へいき検査。
特に異常はなく、打撲と診断を受けた。
1ヶ月が経過し打撲は良くなったが、顎の痛みが取れないということで来院。
当初は開口時と食いしばった時に痛みがあったが、今は開口時のみ痛み。
<分析>
姿勢は悪く猫背で頭が前に出ている姿勢をしていた。(普段より顕著)
開口時に見た目も左が開きづらく、痛みがあった。
左の側頭筋の過緊張、左咬筋の過緊張、胸鎖乳突筋の過緊張、後頭下筋群の過緊張が顕著であった。
上部頸椎の可動制限、上部胸椎の可動制限がみられた。
<施術>
上部交差の姿勢になっていたので、関連する筋肉を緩和しストレッチ。
特に過緊張を起こしていた、筋肉は入念に行った。
上部頸椎、上部胸椎を矯正し、最後に顎の筋肉へアプローチ。
痛みを伴ったが、緩めたことで開口時の痛みは緩和。
3回の施術で痛み消失。
<考察>
今回の症状は、衝突の際に胸鎖乳突筋に過緊張が起きたこと。
ストックが側頭部に当たったことで、側頭筋の損傷を起こしたことが原因でした。
損傷が改善され過緊張が残り、それが症状を長引かせました。
長引いたことで、機能的障害を起こしていたので、
左の顎、頸椎、胸椎などにも影響がありました。
そこを丁寧に取り除き、症状は改善されました。
今回は外傷から機能障害を引き起こした障害でした。