症状
50代男性
半年前から痛みで左腕が上がらない。
後ポケットの財布が取り出せない、ジャケットを羽織るのが辛いなどの症状から始まり、今では痛みのため自分の肩まで腕を上げることが出来ない。数年前には今回とは反対の右かたが五十肩になったがここまで酷くはならなかった。整形外科を受診した所、肩関節周囲炎と診断を受け、腱板に石灰の沈着があるものの断裂はしていないのでリハビリをするようにと言われた。
分析
検査時、左肩の可動域は、外転(外に持ち上げる)、外旋(外に捩じる)で特に痛みと制限があった。
また、痛みと運動制限の為、著しく肩甲骨の運動も制限されており、背中や肩の筋群にも強い緊張が見られた。
肩の可動域を改善する為、肩甲骨と関連する筋肉からアプローチを行った。
初回の施術後には外転で2~3割可動域の改善があり、4回目の施術後には8割程度まで可動域が改善した。初回の施術から2ヶ月後には外旋の動きも7割程度改善し、3ヶ月後には可動域の左右差はなくなっていた。
今回のケースは四十肩、五十肩では多いパターンではありますが、痛みのために肩がほとんど動かなくなり、無理をするとより痛みが強くなるタイプの問題でした。四十肩や五十肩というのは一般名称なので、実際は個々に大きく違いがあります。リハビリやエクササイズも、施術の進度や状態に拠って変わってきます。
放っておいてもなかなか良くならない場合は、リハビリやエクササイズが合ってないという事もあります。また、肩甲骨や首など肩周囲の問題が回復を遅らせていることもあります。