症状
40代 男性
右の腰とお尻に痛みを訴えて来院。
過去に左の腰とお尻を痛め、当院に通院していた。
1日1万歩以上歩く習慣がある。
今回の部位を痛めた思い当たる原因は思いつかない。
話を伺うために椅子に座ってもらうと、
背中を丸める姿勢になり、自宅でTVを見ているとき、
仕事の時も身体を丸める姿勢をするとのこと。
分析
姿勢検査では、肩が内に巻いて、首が前に出ている。
身体を前屈してもらうと、痛みは出ないが、
太ももの裏が突っ張り、身体を反ってもらっても、
痛みはないが背中の硬さから大きくは反れない。
左片足で立脚してもらうと、
骨盤が右に流れるのが確認できた。
お腹の筋肉(腹直筋・腸腰筋)に圧痛、
右殿筋の筋力低下、太もも(ハムストリング)の伸びが悪く、
肩が巻いているのと首が前に出ていることから、
胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)も硬くなっていて、
首の後ろの筋肉にも硬さがみられました。

骨盤の歪みを修正し、殿部の筋力の機能を向上させていくこと、
同時に不良姿勢を改善して、再発(機能障害)をさせにくくする。
腰・殿部の緊張している筋を緩め、骨盤に対しての矯正。
殿部の筋力は発揮できるものの、痛みはまだ感じる状態であった。
骨盤の矯正を行っても、上半身の筋肉が緊張しているため、
背中が丸まり、肩が巻きやすい傾向にある。
このままでは、すぐに骨盤が後傾してしまうため、
脊柱・肩関節に対しても矯正。
日常で背中・腰が丸くなるような姿勢には気を付けてもらうように伝えた。
例えば座っている時の姿勢、
パソコン・スマホを見るときに頭を下げるような姿勢など。
今回の症状は、骨盤後傾による不良姿勢で、
殿部の筋肉が弱くなっているところに、骨盤が流れやすい傾向が出ていた。
歩いているときに骨盤が流れるのを殿筋がカバーできずに、
引っ張られるストレスがかかっていたために、
骨盤に歪みが発生し、痛みが出てきたと考えられる。
現在2回の施術で、右中殿筋の筋力は改善しつつあるため、
それが再び弱くならないようにするために、エクササイズを予定している。
痛み、筋力がうまく発揮できない状況でエクササイズはかえって
逆効果の可能性もあるため、筋力が改善している今の機会にやっていく。
また今回は腰殿部痛を主訴に来院されたが、
話を聴くと過去に40肩の既往もある。
丸い姿勢を改善していけば、胸は開き、肩甲骨の位置も改善されていき、
40肩、あるいは、頭痛、肩こりなどの症状も改善していきます。