症状
10代前半 女性
バレエで上手く身体が動かせない事を訴え来院。
主に、股関節の開き難さと背中の硬さが気になる。
ルルベの不安定さなども気になっている。
特に痛みは無い。
分析
検査時、姿勢の前後の軸が、骨盤がやや後方、胸郭はやや反りすぎていて、全体のバランスが崩れていた。
その影響で、腰と胸部は個々の可動域は問題ないものの、連動性が失われていた。
股関節はターンアウトに問題があること、伴って本来使うべき筋肉が機能していない状態だった。
背骨全体の連動性を整え、前後の軸が安定するようにアプローチ。
体幹の安定を図った後に、股関節の使い方、体幹の維持の仕方を指導。
初回の施術後には安定してルルベが出来るようになり、背中の硬さも気にならなくなっていた。
股関節の使い方はトレーニングが必要なため指導し、継続してメンテナンス中。
今回の症例は、バレエをやっている10代前半の子どもに多い訴えです。
幼少期からバレエをやっている子どもたちは身体も柔らかく、スプリットも開脚も出来る子が多いですが、どうやって身体をコントロールしているのか自覚的ではない子どもが多くいます。
小学校高学年くらいになると身体の成長に伴って動きにも精度を求められるようになります。そうすると今まで無自覚にやっていた動きに壁が生まれます。ですので、知らないうちにできていた動きだからこそ、始めてぶつかってしまう壁とも言えます。
この壁を早い段階でクリアし、10代後半に来る次の壁に立ち向かう必要がありますが、ここでつまずくとバレエへの意欲も低下してしまうので注意が必要です。