「スポーツはカラダに良いですか?」
という質問を受けることが多々あります。そんな時は「カラダに良いこともありますが、怪我をしますよ」と答えることにしています。
理由は単純で「スポーツをする=怪我のリスクが有る」からです。
スポーツ障害や怪我は、スポーツをするから起きる問題です。犬は歩かなければ棒にはぶつからないのと同様、スポーツをしなければスポーツ障害、スポーツに起因する怪我は起きません。

内訳を説明します。
話題になったラグビーをはじめとするあらゆコンタクトスポーツは、非コンタクトスポーツと比較すると怪我の発生率が高く、外傷が多くなるというデータが有ります。
また、防具をつけているにも関わらず、アメリカンフットボールはダントツの障害発生率の高さで、理由も含めて議論されています。
非コンタクトスポーツであっても怪我のリスクは必ずありますし、スポーツで怪我をする=スポーツをしなければ怪我をしなかったという事でもあります。
(アメフトの件は諸説ありますが、ラグビーと比較しても障害発生率が高いことから防具をつけている事によるスキルレベルの問題、下半身以外にもタックル可能なルール的な問題などが有力かと思います。とは言え、真相は解りません。)

結局のところスポーツで怪我を全て退ける事はとても困難なことです。とは言え、障害の発生率は下げることは可能です。アメフト選手であれば、適切なトレーニングと身体作り、コンディショニングやプロテクターの整備も障害率に関与しますし、スキルや試合環境、スケジュールなども重要です。また、これらはあらゆるスポーツにも当てはまる要件です。

ですので、はじめの質問「スポーツにカラダに良いですか?」に正確に答えるならば、
「スポーツをやれば、怪我のリスクはあるが、適切な運動・トレーニング強度、環境、コンディションが整っていればそこから得られる恩恵は大きいです。」
というのがより正確な回答かもしれません。