症状

19歳 男性
足首の痛みを訴え来院。
3ヶ月前に試合中の接触プレーで痛めた。一度はピッチから出たが、試合には復帰。
試合後、提携先病院で精密検査を受診したところ軽度の靭帯損傷(捻挫)と言われた。
一週間後に腫れも引いたので徐々に体を動かし始めたが、横の踏ん張りが効きにくく、深く曲げると痛みがあった。
その後も、プレーはそこそこ出来るものの痛みは変わらずにあり、テーピングをしていないと怖い。

 

分析

検査時、前脛骨筋に張りがあり、体重をかけた状態で足首を曲げると痛みがあった。また、ふくら脛の深部の筋肉が固くなっており、圧痛があった。加えて、足首の関節と足底アーチを構成する関節に機能低下がみられた。
足首まわりの筋肉には顕著な筋力低下はないものの、お尻の筋肉(中殿筋)に筋力低下がみられた。

施術

 

まず、足と足首の関節の機能低下、周囲の筋肉の緊張を緩和する様にアプローチ。
加えて、お尻の筋肉(中殿筋)の筋機能を正常化するようなアプローチも加えた。初回の施術後には足首の痛みは6割程度減少し、5回目の施術後には不安定感も含め、試合でも問題が再発されないところまで回復した。

今回の症状はコンタクトスポーツであるサッカーやバスケットなどでよく見受けられる症状です。捻挫の軽重とは別に、痛みがなくならない、不安定感が残ることはよくあります。特に地面に足を付けていると(=体重負荷が掛ると)痛みがあるケースが多く、普通の曲げ伸ばしは問題がないけど・・・という訴えが多いのが特徴です。体重負荷がかかるという条件は、足自体のバランス(足底アーチの構造的な強度や機能性など)、足首を動かす筋肉の評価、膝、股関節などとの関連性まで評価を広げる必要があります。ですので、痛みの大小に関わらず、動き続けると足首だけではなく他の部位に負担を掛けてしまい、より深刻なトラブルをに繋がりかねません。
競技を長く続けるためにも、「競技ができるから(痛みがあっても)平気」という視点から、より良いコンディション、パフォーマンスをという視点で考えてみてください。