症状
23歳 男性
左足、膝の痛みを訴え来院。
半年前にサッカーの試合中に膝に軽い痛みを感じた。その後、徐々に踏ん張りが効かなくなりチームの提携先病院で精密検査を受診。
半月板や靭帯には異常がなく、軽い痛みも無くなっていった。
その後も、試合中に踏ん張りが効かない瞬間があり、怖さがあったが痛みはない状態が続いていたが、一ヶ月前の試合中に膝に再び痛みを感じ始め、再度精密検査を受けたが半月板、靭帯には異常がなく、鵞足炎と診断された。
1週間程度で痛みは収まったが、サッカーを再開すると再び痛みが出始め、再び踏ん張りが効かない状況が再現された。
分析
検査時、鵞足付近には圧痛があり、縫工筋、内転筋群には軽度な筋力低下が見られた。同時に、同側の中殿筋、内側広筋には顕著な筋力低下がみられた。
関節の可動域は股関節の外転がやや低下気味ではあったが、痛みは再現されなかった。
まず、膝周りの筋肉の機能を取り戻すようにアプローチ。
不安定感や踏ん張りの効かない感覚を減らすために、関節機能や周囲の筋群までアプローチを拡大していった。初回の施術後には筋力低下が見られた筋群は8割程度戻り、3回目の施術後にはほとんどの練習メニューが違和感なくこなせるまで回復した。
今回の症状はサッカーなどのスポーツでよく見受けられる、一見、何も問題なさそうなのに痛い、力が入らないといった症状の典型です。足首、膝、股関節が正確に機能しないと、地面に対してしっかりと力を伝えられません。結果的に膝の大きな怪我や、他の部位にダメージを与えてしまい、もっと大きなトラブルに発展する可能性もあります。違和感を感じたら無理せず、一度ちゃんとケアを。