<症状>
レフティーのゴルファー。1ヶ月よりインパクトの際に左肘の痛みを感じるようになった。
痛い時と痛くない時があり、100球くらい打つと痛みは持続する。
プレー後はアイシングやシップで対処し、普段の生活では問題がなかった。
最近になって普段でも痛みが残るようになってきた。
また、その後にフォームを改造し始めたら、右ひじも少し痛み始めてきた。
練習は週に1~2回、ラウンドは週に1回のペースで行っている。 先月は大事をとりラウンドはしなかった。
<分析>
姿勢は猫背になり、肩が内に巻き込む姿勢をしていた。
動きでは下半身が右に流れていた。
筋肉は股関節周りの筋肉、前腕の筋肉が硬くなり、左肘の患部に若干の圧痛があった。
筋力は右中殿筋、大腿筋膜張筋が若干気になる程度であった。
スイング分析で、バックスイングは小さめで、ラインだしを意識した、とてもコンパクトなスイングをしていた。
しかし、インパクトからフォローの際に下半身が右に少し流れてしまっていた。
<施術>
施術では右に流れやすくなっていた股関節まわりの筋肉を調整し、骨盤と腰椎に対して矯正をして整えた。猫背と巻いた肩は、腕と身体の開きを悪くするので、胸椎、肩甲骨、肩関節にアプローチし、動きをUPさせた。
前腕の筋肉は左右で、回内(内回し)、回外(外回し)の動きをつけ、筋肉を緩めた。
手首、肘、肩、肩甲骨、胸椎の連動した動きを調整。
<考察>
今回の問題は身体の状態ともう一つ、スイングに問題がありました。
スイング分析の際に、ライン出しの意識が強かったのです。
しかも下半身が左へ流れるので、肘への負担が増していました。
素振りでラインだしをより意識してもらうと、肘が伸びきった際に痛みが誘発されました。
痛いときと痛くないときの差は、身体の角度とラインだしにあったのです。
まずはこのことを伝え、スイングを修正していただきました。
これにより、肘の強い痛みはなくなり、張りと若干の痛みだけになりました。
この状態で施術をしていけば、改善も早いでしょう。
今回のケースでは、スイングの過剰な意識と身体の連動性の不具合が合わさり、症状を引き起こしていました。